文京混声合唱団
 
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演奏にあたり参考にしたあれこれ

     
 
 
   





ギリシア神話
 
オルペウスとエウリュディケ

ヴィーナスともいう


トロイの英雄
ドイツ語
 
nänie(哀悼歌・悲歌)

ヨハネス・ブラームス Johannes Brahms (1833 - 1897) ドイツ

「nänie」とは古代ローマで人の死にたいして哀悼の歌として歌われていたもののことである。

詩 シラー Friedrich von Schiller(1759−1805)ドイツ
 肉体的にも精神的も自由を求める不屈の精神が、作品の根底に流れるテーマである。
  (ウィキペデァ参照)

この曲は1881年 ブラームスの友人で画家のヘンリエッテ・フォイエルバッハの追悼のために作曲され、その母親に献呈された。

その詩は こんな感じ

Auch das Schone mus sterben
美しき者も滅びる
Das Menschen und Gotter bezwinget
それは人々と神々との
Nicht die eherne Brust ruhrt es dem stygischen Zeus.
ゼウスの青銅の心を動かすことはない

Einmal nur erweichte die Liebe den Schattenbeherrscher
かつて一度だけ 愛がその冥界の王の心を溶かしたことはあったが
Und an der Schwelle noch,streng,rief er zuruck sein Geschenk
出口にたどり着かぬうちに、厳しくも、王はその贈り物を取り返えすことになった

Nicht stillt Aphrodite dem schonen Knaben die Wunde
アフロディテさえも かの美しき少年の傷を癒すことはなかった
Die in den zierlichen Lieb grausam der Eber geretzt  
その華奢な体をかの猪が残酷にも引き裂きさいてしまった

Nicht erretter den gottichen Held die unsterbliche Muttter,
神々の英雄をも その不死の母が救うことはできなかった
Wann er am skaischen Tor  fallend sein Schicksal erfullt
スケイアの門にて倒れ、彼が死の運命を受け入れたとき
Aber sie steigt aus dem Meer mit  allen Tochtern des Nereus,
母は海底よりネレウスの娘たちと共に海上にのぼり
Und die Klage hebt an  um den verherrlichten Sohn.
偉大な息子のために嘆きの歌を歌った

Siehe! Da weinen die Gotter,es weinen die Gottinnen alle,
見よ!神々が泣いている、女神たちも泣いている
Das das Schone vergeht,das das Vollkommene stirbt.
美しきものが色あせることに 完全なるものも死にゆくことに

Auch ein Klagelied zu sein im Mund der Geliebten ist herrlich;
愛する者の口で歌われる嘆きの歌は素晴らしい
Denn das Gemeine geht klanglos zum Orkus hinab.
なぜなら凡人たちは音も立てずに冥界へと降りてゆくのだから


命の儚さを 3つのギリシャ神話の「オルペウスとエウリディケ」、女神アフロディテを魅了した美少年「アドニス」、トロイアの勇士「アキレウス」の死を例にとり、最後にアキレウスの母である女神の嘆きの歌を歌った場面をあらわしている。



曲は、4分の6拍子、4分の4拍子、四分音符がならびスラーやタイ⌒が多く、滑らかで、身体が自然に揺れます。

哀歌というわりには、明るくさえ感じる前半と力強い後半。


*亡くなった妻を呼び戻そうと、冥界に下ったオルぺウス。

*女神を魅了した美青年アドーニスの悲劇 

*トロイア戦争の時 弱点の踵を射られ戦死したトロイア戦争の英雄アキレウス。
 母の嘆きはクシントゥス(コイントス)の叙事詩「トロイア戦記」に記されている。

ギリシャ神話は次項に
 

     
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