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第6回定期演奏会



昭和46年(1971)6月16日(水)P.M.6:30
共立講堂
東京楽友協会交響楽団合同演奏会
モーツァルトの夕べ

モーツァルト「レクイエム
       (ジェスマイヤー版)

指揮:辻 正行
東京楽友協会交響楽団
 
ソプラノ石井喜美枝 アルト西明美
 テノール宮本正 バス岡崎雅明



 より芸術性の高いものをつかむことが出来たらという欲望が、
今日の日を迎えることのできた要因であり、次へ進むそれでもあると思っております。  ープログラムよりー






 魔笛序曲 KV620               指揮:儀部 寛

 交響曲41番「ジュピター」KV551

              −休 憩−

 レクイエム KV626              指揮:辻正行
                         
 ソプラノ 石井喜美枝
                               アルト  西 明美
                               テノール 宮本 正
                               バス   岡崎雅明
                               オーケストラ指導
                                     儀部  寛
                      
    Nr  1 Requiem      
    Nr 2 Dies irae      
    Nr 3 Tuba mirum    
    Nr 4 Rex tremendae  
    Nr 5 Recordare     
    Nr 6 Confutatis     
    Nr 7 Lacrymosa     
    Nr 8 Domine Jesu   
    Nr 9 Hostias       
    Nr 10 Sanctus      
    Nr 11 Benedictus    
    Nr 12 Agnus Dei     

〈レクイエム〉
〈怒りの日〉
〈不思議なラッパの音〉
〈みいすの大王〉
〈慈悲深きイエズス〉
〈判決を受けたのろわれし者は〉
〈涙の日よ〉
〈主イエズスよ〉
〈賛美のいけにえ〉
〈聖なるかな〉
〈祝せられますように〉



         レクイエム     

 「死は、私達人間の最終目標であり、これにとらわれて数年来、今では大変に親しみを感じて仲良しにさえなってしまいました。ゆえに死の姿をみても少しも恐ろしいとも思わないどころか、むしろ心に安らぎさえ感じます。そして死が、真の幸福への鍵であることを知る機会を与えて下さる神様に感謝しています………」等と書いた手紙を父親に送っているモーツァルト。

晩年のモーツァルトは経済的窮乏から脱しようと、元来虚弱な身体を強いて演奏に旅行に出かけ、その生命を次第に縮めていた感がある。
 このレクイエムは、健康に自信がなくなっていた1791年7月に作曲依頼を受けている。まず4曲目までの声楽パートを作曲し、器楽パートの書き込み等をしていたが、9月の演奏旅行で中断し、10月にレクイエムに戻った時は、すでにその身体は弱り切っていた。6曲目と8曲目、9曲目などにも手を入れたが、その生命は続かなかった。7曲目の初めの8小節まで進められた時彼は不帰の人となった。

 その前日1791年12月4日午後、幾人かの友が、彼のベッドの辺りに集り、レクイエムを初めから歌っていた。彼もアルトパートを歌っていたが、7曲目Lacrymosa(涙の日よ)の最初の部分に来たとき、涙が溢れ中断された。
 Lacrymosa(涙の日よ)その言葉のように。いかに予期した死であっても実際に迫って来たとき、生への執着とこの曲を未完にして終わるという苦悩を匿せない涙、それとも今、神から安息を受けようとする戦いの後のほっとした涙であったのか…。
弟子のジュスマイヤーも集った一人だが、師からこの曲の完成を頼まれ、果たした。

しかし追随し難いまでに高められた師の精神は、いかなる理解者といえども握み得なかったといえよう。没後180年を経た今日、その音楽に魅せられる我々にとって、せめて完成までの時間を、神が与えて下さっていたらと思わずにはいられない。(1971年 記) 
                                    


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