文京混声合唱団　第７回定期演奏会

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第７回定期演奏会

	昭和48年(1973)6月13日(水）Ｐ.Ｍ.7：00 東京山手教会ホール
	林　　光　　日本叙情歌集　フォーレ　　「レクイエム」　高田三郎　「水のいのち」
	指揮：青木八郎　鈴木哲雄ピアノ　斉藤弘美　オルガン　桑垣登志子　ソプラノ田中　泉バス内山太一

　団員一同全力投球で唱いたいと思います。
団員不足、練習場の問題、多様化する価値観の相違…当団でもこれ等の難題から逃れることは出来ませんでした。
しかし、その後多くの同行の志を得、ここに第７回の演奏会を開催できたことを無常の喜びとするものです。
　　ープログラムよりー

STAGE　Ⅰ　日本叙情歌集　　　　　　　　　　　林　光　　編曲　　　　　　　　　箱根八里・・・・・鳥居　忱　詞　滝廉太郎　曲　　　　　　　　　浜辺の歌・・・・・林　古渓　詞　成田為三　曲　　　　　　　　　子守唄・・・・・・・日本古謡　　山田耕作　曲　　　　　　　　　荒城の月・・・・・土井晩翠詞　滝廉太郎　曲　　山田耕作改編　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　指揮　鈴木哲雄　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ピアノ　斉藤弘美　　　　　　　　　　　　　　　　　　―休憩―（１０分） STAGE　Ⅱ　REQUIEM (死者のためのミサ曲）　G．FAURE　曲
Ｉｎｔｒｏｉｔ et Kyrie 　　　　　　　　　Offertory 　　　　　　　　　Sanc tus 　　　　　　　　　Ｐｉｅ Jesu 　　　　　　　　　Agnus Dei 　　　　　　　　　Libera Me 　　　　　　　　　In Paradisum	（入祭唱とキリエ) （奉献唱）（聖なるかな）（ああイエズスよ）（神の子羊）（われを許したまえ）（楽園にて）
	指揮　オルガン　ピアノ　　ソプラノ　バリトン	鈴木哲雄斉藤弘美桑垣登志子田中泉内山太一
―休憩―（１５分） STAGE Ⅲ 混声合唱組曲「水のいのち」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　高野喜久雄　詩　　高田三郎　曲　　　　　　　　雨　　　　　　　　水たまり　　　　　　　　川　　　　　　　　海　　　　　　　　海よ
指揮　青木八郎　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ピアノ　斉藤弘美

　日本叙情歌集　

たとえば、シューベルトの歌曲のようにその時代の最高の芸術歌曲が同時にもっとも愛唱されるメロディーでもあるという幸福な状態があります。
日本でも滝廉太郎から、山田耕作に至る時期が、そうだったかもしれないでしょうか。
やがて芸術歌曲と愛唱歌とは、別々の道を歩むことになります。
ある意味で、それは必然ですが、以外に早くそのときがきてしまったことも否定できません。その結果、本来、芸術歌曲の古典としてくみいれられることこそふさわしいような多くのメロディーが、実際には通俗性を伴った愛唱歌として作曲されていったとは考えられないでしょうか。
　わたしはアレンジャーとしての特権を利用していっぺんこれらの通俗愛唱歌をクラシックのステージに持ち込んでみたいとつねづね考えていました。
いわゆる編曲物が、たいていは原作をより単純に、より親しみ易く、変えていこうとするのに対して、ここではむしろ原作の中に無意識のうちに含まれている、芸術歌曲への指向をできるだけ引き出し強調してみたわけです。
（林　光）　　　

　REQUIEM(死者のためのミサ曲)　

　死して墓にねむる信徒が最後の審判の日にめぐみを受けて、天国にはいることができるように祈る目的で歌われるミサを「レクイエム｣と言い、正しくは＜Missa pro de fùnctorum＞死者のためのミサ曲といいます。
　レクイエムは多くの作曲家によって書かれており、モーツァルトの絶筆となった作品、ブラームスの人間的なドイツ・レクイエム。劇的なヴェルディ等数多くの名曲が生まれました。しかし、宗教音楽の歴史の中で大きな位置をしてめいるフォーレ（1845～1924）のレクイエムほど、清純かつ高雅な曲はありません。そこには、どんな場合にも劇的にもりあがって興奮したり、はげしい胴奥におちいることのない平穏な静けさと、澄みきったリズムがあって、死への畏怖を超越して、永遠の安息を祈る（Requiem aeternam…）という心の落ち着きと、格調の高さが感じられます。（T．S）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

混声合唱組曲　”水のいのち”　　　　

　太古の昔より、はるかな天空と、生命を生みそして育んできた母なる海との間を、めぐりめぐりゆく「水の精」。
それは終わることのない、壮大なドラマである。
そして、無窮の時の流れを越えて演ぜられてきたこのドラマは、一体何を語りかけようとしているのだろうか。
　　降りしきる雨の音に耳を傾け、晴れ上がった空の下で水たまりをのぞき込んでみよう。
　　流れゆく川のささやきを聞き、やがてゆきつく海の不可思議さを想って見よう。
そこに、忘れられている「何か」が隠されているのがわかるだろう。
私たちの「いのち」に、「生きざま」に深い感動と、強い衝撃をあたえるであろう「何か」が……。
わたしたちは、それを取り戻されなければならない。もう一度……。（N．N）

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林 光 日本叙情歌集 フォーレ 「レクイエム」 高田三郎 「水のいのち」

　林　　光　　日本叙情歌集
　フォーレ　　「レクイエム」
　高田三郎　「水のいのち」